長尾真先生のご逝去とプロジェクトの継続について

(クローズド研究会の様子@京都大学楽友会館)

本プロジェクトの発起人である長尾真先生が2021年5月23日に逝去されました。メンバー一同、長尾先生のご回復を心からお待ちしておりましたが、叶うことはありませんでした。プロジェクトのみならず、日本社会はもちろん人類にとっても大きな損失であり、いま思い返しても大変残念でなりません。改めて心からのご冥福をお祈り申し上げます。

京都大学が主催された「長尾真先生をしのぶ会」には、メンバーの金田伊代(京都大学大学院人間・環境学研究科 博士後期課程)が発表の機会をいただき、長尾先生の本プロジェクトに対する意思や思い、また長尾先生との思い出を皆様と共有させていただきました。

このたびの訃報に接し、共同発起人である村上陽一郎先生(東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授)をはじめメンバー一同で、長尾先生との思い出を胸に、プロジェクトのあり方について議論を重ねて参りました。

長尾先生が公職を退かれるなかで、人生の最後に取り組むべきこととして本プロジェクトを立ち上げられたこと、またご令室である長尾美紀子様からも長尾先生の遺志をついで活動を継続して欲しいとのお言葉もいただき、メンバー一同、長尾先生が求めたることを求めようという意志を固め、心を新たに活動を継続することといたしました。

活動をはじめた2018年以降、京都大学楽友会館を舞台に、少人数による研究会を十数回にわたり開催し、議論を深めてきました。その議論をもとに、長尾先生を中心として「設立趣旨書」の草案を作成し議論した機会が、長尾先生を交えての最後の研究会となりました。

幸いにしてこの設立趣旨書がプロジェクトの設計図として残っております。これを羅針盤として、メンバー一同、為すべきことを為し、微力ながら長尾先生のご恩に報いるべく全力で取り組む所存です。

<メンバー一同>
村上陽一郎 東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授
高岡 義寛 京都大学名誉教授、高野山大学客員教授(西明寺住職)
富田 健次 同志社大学元教授
金田 伊代 京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程(神職)
黒須 悟士 事務局長、株式会社クロス・ディメンション代表取締役
岡橋  誠 主任研究員
堀口奈都子 主任研究員